5分でわかる!薬剤師とはどんな資格?仕事内容、なり方、年収などを解説します!
薬剤をあつかうプロフェッショナルである「薬剤師」について説明いたします。これから薬剤師を目指したい方や薬剤師について興味のある方の参考になれば幸いです。
目次
- 薬剤師とは
- 薬剤師になるには
- 薬剤師の仕事内容
- 薬剤師の年収
- 薬剤師のやりがい
- 薬剤師の将来性
- まとめ
1.薬剤師とは
薬剤師は、病気の治療や日常生活における健康維持に欠かせない「薬剤」を取りあつかう専門職です。
求められる役割は幅広く、薬剤師法1条では「薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保するものとする。」と定めています。
2.薬剤師になるには
薬剤師になるには、薬剤師国家試験に合格して免許を取得する必要があります。
2006年4月1日の入学者から、学校教育法・薬剤師法の改正により、薬剤師養成のための薬学教育は、学部の修業年限が4年から6年に延長されました。同時に創薬研究・開発など、多様な分野に進む人材を育成するための4年制学部・学科も新たに設置されました。
薬剤師国家試験を受けることができるのは、6年制学部・学科を卒業したものとされています。4年制学部・学科卒業生が薬剤師を目指したい場合、6年制で学び直す必要があります。
3.薬剤師の仕事内容
薬剤師は法律の定めのとおり、医薬品全般における豊富な知識を活かし、医師の処方せんにもとづく調剤や服薬指導、医薬品の管理・販売をおこないます。ただ、仕事内容は施設によって異なります。施設ごとのおもな仕事内容は以下のとおりです。
〈調剤薬局〉
医師の処方せんにもとづいて薬を調剤する「調剤業務」、薬の飲み方・注意点などを説明する「服薬指導」、医療用医薬品の管理、一般用医薬品(OTC医薬品)の販売・管理などをおこなう。薬の副作用や併用による弊害を防ぐため、患者のアレルギー歴や過去の服薬記録と照合したり(「薬歴管理」)、処方せんについて気になることを医師に問い合わせたり(「疑義照会」)することも役割のひとつ。
〈ドラッグストア〉
医師の処方せんがなくても購入できる一般用医薬品(OTC医薬品)の管理・販売・相談対応がメインとなる。職場にもよるが、接客やレジ打ち、品出し、棚卸しなどの店舗運営営業もおこなう。
〈病院〉
調剤業務、医療用医薬品の管理、入院患者への服薬指導、注射調剤業務、医師に対する医薬品の情報提供などを幅広くおこなう。要介護度が高く、通院が難しい患者に対して訪問・指導をする在宅医療(居宅療養管理指導)を提供することもある。
〈製薬企業〉
MR(医薬情報担当者)として働く場合は、病院や診療所、薬局を訪問し、錠剤や粉薬、ぬり薬、注射や点滴で使う液剤などを含む医療用医薬品の情報提供をおこない、適正使用をうながす。新薬が開発されたときには売り込みもおこなう。臨床開発部門では、新薬の効き目や安全性の確認などをおこなう。
〈行政機関〉
県や市の行政機関において、薬事法、食品衛生法、感染症法などにもとづいて、医薬品・麻薬・薬物などの行政指導をおこなう。おもな職種としては、学校薬剤師、保健所薬剤師、自衛隊薬務官、麻薬取締官などがある。
4.薬剤師の年収
厚生労働省が発表した「平成29年賃金構造基本統計調査」によると、2017年の薬剤師の平均年収は男性が約575万円、女性が約526万円となりました。
5.薬剤師のやりがい
ご紹介したとおり、薬剤師のおもな仕事内容は、医師の処方にもとづいて「調剤」をおこなったり、医薬品の管理・販売をしたり、薬剤の情報提供によって適正使用をうながしたりすることです。医学はすごい早さで進歩していて、薬の種類もどんどん増えています。日々勉強して自己研鑽し、自分自身をアップデートし続けなければあっという間に取り残されてしまいます。薬剤師は医師の処方をチェックする最後の砦なのでとても責任感のある仕事です。
6.薬剤師の将来性
高齢者の増加をはじめとした社会環境の変化により、薬剤師の役割・活躍の場所も広がりを見せています。 厚生労働省は、要介護度の高い方が住み慣れた地域で療養できるように、「外来医療」「入院医療」に次ぐ第3の医療として、「在宅医療」を推進しています。薬剤師の需要はこれからも続きそうです。
7.まとめ
薬学部4年制から6年制への移行という大きな変化は、医療技術の高度化や医薬分業の進展に対応するため、国が専門性の高い薬剤師の育成に乗り出したことを意味します。働く職場も病院や薬局にとどまらず、民間企業から行政機関までさまざまです。高齢化の進む日本では今後も医療従事者の不足が予想されます。薬剤師は薬の専門家として高度な知識を活かして医療に貢献できる職業です。