高齢者の脱水症状に要注意!予防と原因、正しい予防と対処法
体内の水分量が不足したときに起こる「脱水症」は、食事や水分の摂取量が減りがちな高齢者が気をつけたい症状の一つです。本人も周囲も気づかないまま脱水状態に陥ることを「かくれ脱水」といい、この段階で正しい処置を施さないと、重症化して命にかかわることがあります。脱水症のリスクが高くなると夏場だけでなく、常に高齢者が水分を摂りやすい環境を整え、脱水に陥らないように予防することが大切です。
今回は、現在介護に携わっている人、これから介護を始める人のために、高齢者の脱水症のサイン、応急処置と予防法についてご紹介します。
目次
- 高齢者によく見られる「脱水症」とは
- 高齢者が脱水症に陥りやすい理由
- こんな症状が現れたら注意!脱水症のサイン
- 脱水症の症状が見られたときの応急処置
- 普段からできる脱水症の予防法
- 高齢者の脱水症を防ぐには、周囲のサポートが不可欠
1.高齢者によく見られる「脱水症」とは
脱水症とは具体的にどのような状態で、どんな危険性があるのでしょうか。まずは脱水症の基本的な知識をお伝えします。
脱水症とは
体の機能を保持するために重要な役割を担っている体液は、人間の体の約6割(高齢者の場合は約5割)を占めているとされ、血液・リンパ液・消化液などから構成されています。体液は、体外に出ていく水分量・塩分量と、体内に補給する水分量・塩分量が同じくらいのときに、ちょうど良いバランスを保てています。しかし、大量に汗をかいたり、発熱や下痢などの体調不良で水分が失われたりすることで、体内に必要な水分量と塩分量が十分でなくなる場合があります。そうした状態が脱水症です。
脱水症の危険性
体液には、呼吸によって取り込んだ酸素や食物などから得た栄養素を体中に届ける働きがありますが、脱水症に陥っている場合は、この機能がしっかり果たされません。そのため、軽度の脱水を放置しておくと、血管や内臓、脳などを正常に動かすために必要な酸素や栄養素が行き渡らず、思わぬ病気につながるおそれがあります。早めに適切な処置を施さないと、命にかかわることもあります。
また、脱水症は糖尿病や排尿障害などの病気の予兆である可能性もあるので、症状が進行しないうちに気づくことが重要です。
2.齢者が脱水症に陥りやすい理由
脱水症は、年齢を問わず誰でもなってしまう可能性がありますが、特に高齢者が脱水症に陥りやすいのには高齢者特有の理由があります。
体内の水分量が減っている
加齢に伴い食欲の減退や食べ物を飲み込む嚥下機能に障害が生じると水分の摂取量が減っていきます。また、筋力の低下により、体液を多く蓄積する筋肉の量が落ちることも、体内の水分量が減ってしまう原因です。
内臓の働きが低下している
加齢とともに低下する内臓の働きも、脱水症を引き起こす要因です。特に、体内の水分量をコントロールする腎臓の働きが低下すると、塩分濃度を適正に調節できなくなり、脱水症に陥るリスクが高まります。
のどの渇きに気づきにくい
高齢者は、感覚機能が低下しているため、自分でのどが渇いていることに気づかないことがあります。認知症の症状が出ている人は特にその傾向が強く、自分が飲み物を飲んだかどうかを忘れてしまい、長時間水分を摂取しないままという場合もあります。さらに認知症の症状が進んでいる人は、飲み物という概念そのものを忘れてしまっている可能性も考えられます。
病気や排泄障害がある
排尿が過剰になる病気を患っていると、脱水症を引き起こすリスクが高まります。例えば、糖尿病の患者の場合、増えすぎた糖を排泄しようと尿がたくさん排泄されるため、体内の水分量が不足することにつながります。同様に、頻尿など、排尿の量が増えるような排泄障害あるケースでも、必要な水分まで体外に排泄されてしまい、脱水症に陥りやすくなります。
薬を服用している
高齢者は血圧が高くなる傾向にあり、日常的に血圧を下げる降圧薬を服用している人は少なくないでしょう。降圧薬の中には、尿の排出を促して塩分を体外に出すために利尿作用を含んでいるものがあり、これも脱水症の一因になります。
水分不足が起こす「脱水症」の症状はどんなもの?チェック方法や対策方法について説明します。
夏になると熱中症と合わせて怖いのが脱水症。脱水症は自分で予防をしていくことが可能なものです。脱水症についてセルフチェックの方法から予防方法までご紹介します。
ご自身や大切なご家族が脱水症とならないよう、今日から実践し、情報を伝えていただければ幸いです。
目次
- 脱水症の症状とは?セルフチェック方法は?
- 脱水症の予防方法は?
- 脱水症状かもと思ったらどうする?
1.脱水症の症状とは?セルフチェック方法は?
脱水症とは体内の体液が不足した状態のことを言います。体液は単純に水だけではなく、ミネラルと水分で構成されています。この体液は人の身体を維持するために非常に重要です。その割合は成人で60%、高齢者で50%、乳幼児など子供で70%ほどとなっています。
脱水症の重症度は体重の減少率を目安に判断していきます。例えば、脱水症の症状が出ていて1~2%体重減少が見られている場合には、軽度の脱水症になっていることが考えられます。体重減少の割合が3~9%ほどであれば、中等度の脱水症、10%以上になると高度の脱水症であることが考えられます。
どの程度の脱水症であるかによって、症状も異なってきます。軽症の脱水症の場合は普段より多量に汗をかく、喉が渇く、めまい、吐き気、ぼんやりする、重苦しい、食欲減退、血液濃縮、尿量減少等が見られます。軽症であっても中等度の脱水寄りになると汗は出なくなっていきます。
中等度の脱水の場合、吐き気、全身脱力感、動きが鈍くなる、皮膚の紅潮化、疲労および嗜眠状態になる、感情が鈍磨したりいらいらしたり不安定になる。無関心になる、手足のふるえ、ふらつき、頭痛、体温上昇、脈拍・呼吸の上昇及び呼吸困難、幻覚、めまい、言語不明瞭、精神錯乱となっていきます。
重症の脱水症の場合、筋痙攣、失神、舌の膨張やしびれ、不眠、腎臓能不全による尿量減少もしくは消失、飲み込み困難、皮膚乾燥及び感覚がなくなる、目の前が暗くなる、目がくぼむ、聴力損失等が見られるようになります。なお、体液の20%を消失すると生命維持が難しくなり死亡してしまいます。
この症状が自分に出ていないかをセルフチェックをし、特に軽症から当てはまっていれば脱水症となっていると考えてみても良いでしょう。かんたんなセルフチェックに以下の項目をご活用ください。
・普段よりも汗が出るor全くでない
・喉が渇く
・ぼーっとする
・体温が上がっている
・食欲がない
・唇がかさかさしている
・だるい
2.脱水症の予防方法は?
脱水症は夏だけでなく冬もなりやすいといわれています。なで脱水症になってしまうのか、脱水症になる原因は水分を摂らないことと、発汗による多量の水分喪失です。例えば夏場の外出やスポーツなども脱水症をおこす誘因となりますが、その他にもインフルエンザなどのウイルス感染による発熱や発汗、高温及び乾燥している環境へ長時間身を置くことも脱水症の原因になります。また、熱中症の症状のひとつにも脱水症状があります。
脱水症を予防、対策していくためにはこまめに水分を補給していくことが必要です。経口補水液やミネラルの入っている麦茶を少しずつこまめに飲むようにしましょう。一気に多量に飲んでも十分に吸収されないので少しずつこまめにというところがポイントです。また、キンキンに冷えたものは身体には吸収されずに尿として体外に排出されてしまうため、人肌程度のぬるめのものをこまめに摂ることをおすすめします。
成人の場合食事も含めて1日2.5リットルの水分補給が必要といわれています。そのため、食事からもこまめに水分を摂りましょう。例えばお味噌汁はみその塩分も入っているため脱水症予防に最適なメニューであると言えます。毎日の食事に味噌汁を1品追加するだけでも脱水症予防へつなげることができます。喉が渇いたと思った時点で軽度の脱水は始まりますので、喉が渇いたと思う前に水分を摂るようにしましょう。ただし、心臓や腎臓の病気など医師から水分摂取の制限をされている方は、水分摂取量について医師へ相談してください。
また、高温な場所や乾燥している場所へ長時間身を置くことを控えましょう。喉が渇いた、体温が高くなっている、吐き気がするなど脱水症と思われる症状を感じた場合には熱中症と同様に涼しいところに移動して水分を摂るようにしましょう。
3.脱水症状かもと思ったらどうする?
脱水症状かもと思ったら、すぐに水分を摂りましょう。とはいえジュースや水道水などで脱水症状を改善することはできません。麦茶や経口補水液などミネラルの成分が含まれているものを活用しましょう。
それでも脱水症が改善しないという場合には医療機関への受診をおすすめします。医療機関受診の目安は発熱や下痢や嘔吐に加えて尿の回数が減る、尿の色が濃い、目が落ちくぼんでいる、皮膚やくちびるが乾燥している、皮膚にはりがないという症状が1つでも当てはまる場合には、なるべく早めに医療機関を受診されることをおすすめします。特に意識が混濁しているなど経口からの水分摂取が難しい場合には、経口からの水分補給という対処法が不可能となり、脱水症が進んでしまいますので速やかに医療機関を受診してください。
医療リハビリテーションの方法は基本3種類からなります
回復期リハビリテーションで受けられるリハビリサービスは多岐にわたります。疾患によって不具合のある内容は違いますし、人によっても変わってくるためです。例えば、脳卒中により言葉がうまく発せられなくなった人と、骨折で歩けなかったり、生活動作が不自由になったりした人では、同じリハビリにはなりません。また同じ疾患でも患者さんごとに重症度や、発症年齢なども異なりますので、一人一人に合ったリハビリが必要になります。
回復期リハビリテーション病棟では、あらゆる患者さんの状況を想定し、それぞれのゴールを設定した上でリハビリ内容を決定します。回復期リハビリテーション病棟で行われるリハビリ内容は大きくわけると「理学療法」「作業療法」「言語療法」の3種類があり、その中で一人一人へ合わせて組み合わせていくのです。
・理学療法
理学療法士(PT)が担当。運動器官のリハビリを行う。起きる・立つ・座るといった基本動作のトレーニングや、歩行訓練など。リハビリ内容によっては専用のリハビリ機械や用具を使うことも。
・作業療法
作業療法士(OT)が担当。身体的、精神的に障害のある人が自分で生活ができるようになるよう、「着替えをする」「入浴をする」「料理を作る」「仕事・作業をする」というように、日常動作や仕事に近い動き、作業活動を通じて、体の諸機能の回復・維持を図ります。
・言語療法
言語聴覚士(ST)が担当。「聞く」「話す」「物を飲み込む」といった言葉や聴力、嚥下(飲み込み)に関わる障害の改善訓練を行う。専門的なプログラムにより、人対人のコミュニケーション訓練などが行われることもあります。
痛みのしくみと痛み止めの薬について
「痛みは記憶されるので我慢してはいけません」「そのためにはあらゆる手段で痛みを抑えることが必要です」「痛み止めの薬はけっしてその場しのぎではありません」
目次
- 痛みを感じるしくみ(急性の痛みの場合)
- 痛みを感じるしくみ(慢性の痛みの場合)
- 痛みを和らげるしくみ
- 「痛み止めの薬」はなぜ効くのでしょう?
1.痛みを感じるしくみ(急性の痛みの場合)
切ったり、ぶつけたり、熱いものを触ったり、血行が悪くなったりしたときには、各種受容体(センサー)がその刺激を電気信号に変換して「痛みを伝える神経」が興奮します。また傷ついた組織から色々な物質がつくられて(プロスタグランジンなど)それらの物質もほかの受容体を介して「痛みを伝える神経」を興奮させます。
「痛みを伝える神経」は信号を脊髄(背骨の中の神経)に送ります。脊髄では電気信号を化学物質(神経伝達物質)に変えて次の神経にバトンタッチします。この場所をシナプスといいます。次の神経はそれをまた電気信号へ変えて、色々なところを通って脳の色々な場所に信号を送り、痛みとして感じるようになります。
2.痛みを感じるしくみ(慢性の痛みの場合)
組織が障害されると痛みを感じるのはわかりますが長く痛むのはなぜでしょう?
中枢性感作
シナプスでの痛み信号伝達が強くなった状態です。スポーツなど繰り返し練習すると上手くなるように、神経を刺激し続けるとその信号を伝達しやすくなります。
a.シナプスが敏感になってしまっている。
痛みが続くと神経伝達物質が放出されやすくなります。
→少しの刺激で痛い
b.シナプスに痛み専用のセンサー(NMDA受容体)ができてしまう。
色々な信号を痛みとして感じるセンサーができてしまう。
→触っても痛い。
痛みを脊髄神経が覚えてしまう。
通常の記憶は脳の海馬という場所へ情報刺激が繰り返されることで、神経伝達の増強が長時間起きるようになることでおこります。長期増強現象といいます。
痛みの刺激が繰り返されると脊髄に長期増強現象がおきます。すなわち痛みの記憶が脊髄にできてしまうのです。
→いつまでたっても痛い。
筋肉の「コリ」の悪循環
筋肉に痛みの原因が発生すると脊髄への神経反射で筋肉が緊張します。筋肉の緊張が高まるとこれにより痛みの原因物質ができて、神経反射でさらに筋肉の緊張が高まってしまいます。この悪循環が続くと最初にあった痛みの原因が治っても筋肉の緊張が続くことになります。
→いつも肩が凝っている。
3.痛みを和らげるしくみ
痛みをずっと感じていると痛みから逃げたりするのに支障が出るので、体には痛みを和らげるしくみがあります。
下降性抑制系システム
痛みはシナプスを介して調節されています。脳から痛みを抑えようとする信号が出ると信号は神経をとおってシナプスにいきます。そこでセロトニンやノルアドレナリンなどの痛みのつたわりを抑える神経伝達物質が出て痛みを和らげるのです。
内因性オピオイド(体内麻薬)
体中に麻薬のモルヒネのような化学物質(オピオイド)で興奮する神経があります。強い痛みやストレスを感じると脳から様々なオピオイドが作られてさまざまな場所で痛みを抑えます。
ゲートコントロール
脊髄には痛みの門番(SG細胞)がいて通常時は痛みの門を閉めています。「痛みを伝える神経」が興奮すると門番は門を開けます。その時「触った事を伝える神経」が興奮すると門を閉じて痛みを和らげます。
痛いところをさすると痛みが和らぐのは気のせいではなくこのためだと考えられています。
4.痛み止めの薬はなぜ効くのでしょう?
ロキソニン、セレコックス、ボルタレンなど:NSAIDs(非ステロイド消炎鎮痛薬)
いわゆる「痛み止め」としてよく処方されます。炎症を起こす化学物質を増強させるプロスタグランジンという物質の産生を抑えることで炎症を鎮めます。その結果として鎮痛効果を発揮します。したがって炎症の無い痛みにはあまり効きません。「最初は効いたけどだんだん効かなくなちゃった」は炎症が落ち着いたからです。
プロスタグランジンは炎症時以外に、常時胃腸や腎臓の血流をよくしたりする作用のものが存在します。ロキソニンなどでそれらを抑えてしまうので胃腸や腎臓が障害されるのです。逆に言うとこの薬以外の痛み止めでは「胃が痛くなる」ことはあまりありません。
プレド二ゾロンなど:ステロイド(副腎皮質ホルモン薬)
プロスタグランジンを作る前段階でブロックすることで炎症を抑えます。
炎症以外のプロスタグランジンには作用しないので基本的に胃腸障害は起こりません。
ノルスパンテープ、トラマール、トラムセットなど:オピオイド薬
脳神経系の様々な部位にあるオピオイド受容体(センサー)に作用する薬です。トラマールは体で分解されてオピオイド作用が起こります。神経伝達物質を減らす作用があります。オピオイド受容体には色々種類があり、痛み担当神経に作用すると痛み止めになります。腸の運動担当に作用すると便秘になり、ドパミン担当では多幸感が発生します。これにより依存性が懸念されますが、痛みを感じている人は不快感を発生させるダイノルフェンが増えることでドパミンが枯渇します。オピオイドでドパミンが増えても多幸感が発生しないため依存は起こりません。
リリカなど:カルシウムチャンネル阻害薬(α2δリガンド)
神経が伝達する時、神経にカルシウムイオンが入って電気信号が伝わります。痛み刺激が持続する「異常な痛み」になるとα2δサブユニットがカルシウムを通りやすくさせます。これを抑えることで「異常な痛み」を改善させるので正常の痛みは変えません。神経が切れた時のような持続性の「異常な痛み」に効くため神経障害性疼痛の第1選択薬になっています。
サインバルタなど:選択的セロトニン・ノルアドレナリン再吸収阻害薬
セロトニンもノルアドレナリンも下降性抑制系に作用し神経伝達部でこれらの量を増やす薬です。これも神経障害性疼痛の第1選択薬になっています。前述のトラマールも代謝される前は下降性抑制系に作用する薬です。サインバルタと併用する際はセロトニンが増えるので注意が必要です。
うつ病の薬も下降性抑制系に作用し有効ですが日本では痛みの適応症となっていません。
カロナールはこどもの解熱薬でよく使う薬ですが、炎症を抑える効果はほとんど無く、解熱・鎮痛とも脳に作用し効果を発揮すると考えられています。欧米では変形性関節症の第1選択薬になっています。
ノイロトロピンは脳幹の下降性抑制系に作用するといわれています。
どちらも比較的副作用の少ない薬で、ある程度量を多く服用しないと効果は少ない傾向です。
こむら返り(足のつり・痙攣)に効く芍薬甘草湯や打撲に効く打打撲一方などは体質にかかわらずよく効きます。
漢方薬はコムレケア(芍薬甘草湯)、ナイシトール(防風通聖散)、コッコアポL(防己黄耆湯など)、カコナール(葛根湯)など多く商品化されており、ドラッグストアで簡単に手に入ります。医者から処方される方「医療用漢方薬」ではそれらと比較して有効成分が多く、健康保険も適応されるためご希望の方は主治医に相談するとよいでしょう。
「ロキソニン」と「カロナール」は何が違うの?解熱鎮痛剤の特徴について解説
「熱や痛みが出たらロキソニン」と考える人もいるかもしれませんが、発熱や痛みがあるときに使われる解熱鎮痛薬は様々です。今回は主に「ロキソニン」と「カロナール」の違いについて解説します。
目次
1.解熱鎮痛剤の種類は大きく分けて2つ
発熱や痛みといった症状が見られたときに使われる「解熱鎮痛剤」は多くが「非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)」に分類されます。ロキソニン(成分名:ロキソプロフェンナトリウム水和物)もNSAIDsのひとつで、OTC医薬品(市販薬)としても販売されていて「解熱・鎮痛にはロキソニン」と考える方も少なくないかと思います。しかし何にでもNSAIDsを飲めばいいというわけでもなく、他の解熱鎮痛薬が適している状況もあります。
解熱鎮痛薬は大きく分けると以下の2つになります。
・NSAIDsに分類される解熱鎮痛薬
・NSAIDsに分類されない解熱鎮痛薬
NSAIDsに分類される解熱鎮痛剤はロキソニンをはじめ医療用医薬品としてはブルフェン(成分名:イブプロフェン)、バファリン配合錠A330(成分名:アスピリン〔アセチルサリチル酸〕)などがあります。
一方NSAIDsに分類されない解熱鎮痛剤としてはカロナール(成分名:アセトアミノフェン)が臨床でも広く使われている薬剤になっています。
「カロナール」は「ロキソニン」などのNSAIDsと比べると一般的に鎮痛作用はやさしめですが、インフルエンザの時にも比較的安全に使用でき、子どもや妊婦にも使えるのが特徴です。
「カロナール」は「解熱鎮痛薬」の中でも他の薬剤にはない特徴を持っています。
・抗炎症作用がほとんどない(一般的なNSAIDsと比べるとかなり少ない)
・インフルエンザの時に使っても「インフルエンザ脳症」が起こる危険が少ない
・幼い小児でも使用できる(NSAIDsには年齢制限などによって小児へ使用ができない薬剤がある)
・妊娠中でも使用できる(但し一般的には医師の診断の下で治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合)
一方共通点としては以下のような特徴があります。
・解熱や鎮痛を目的に使用する
・シクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害し「プロスタグランジン」の産生を抑制する作用がある(但しCOXのタイプによって阻害作用の強弱に差があると言われている)
・胃腸障害がある(但しアセトアミノフェンは一般的なNSAIDsに比べ胃腸障害が少ない薬剤とされる)
・アスピリン喘息には使用できない
3.どんな時にカロナールを選ぶの?
カロナールの鎮痛効果は一般的なNSAIDsと比べるとやさしめです。そのため痛みが非常に強い場合の解熱鎮痛薬にはロキソニンなどのNSAIDsがより好まれる傾向にあります。
しかしNSAIDsは小児に適応がない薬も多いため、一般的に子どもの痛み止めには「カロナール」などのアセトアミノフェン製剤を選ぶ必要があります(例えば「ロキソニン」は15歳未満の小児への適応がありません)。さらに「インフルエンザ脳症」の観点から、大人であろうと子どもであろうとインフルエンザの解熱にNSAIDsは使うべきではないという意見もあります。(臨床上「ロキソニン」などのロキソプロフェン製剤がインフルエンザ時の解熱目的で処方される場合もあります。インフルエンザの解熱に関しては処方医の指示の下適切に対処することが大切です)。
こうした点から一つの事例として大人の場合は「痛み止め」にはロキソニンなどのNSAIDs、「解熱」にはカロナールを選択するということは理にかなった使い分けと言えるかもしれません。一方子どもや妊婦の場合では安全性などを考慮した上で、その目的が「痛み止め」でも「解熱」でもカロナールを選ぶことが多くなります。ただし子どもや妊婦であっても痛みが強くカロナールでは治まらない場合は、より鎮痛効果の強いNSAIDsを使用することもあるので留意しましょう。またロキソニンでは主に胃腸障害、カロナールでは(頻度は非常にまれとされていますが)肝障害など、特に注意すべき副作用の観点から薬が選択されることもあります。
解熱鎮痛薬としてカロナールとロキソニンなどのNSAIDsの違いについて解説してきましたが、自身の体質・症状・目的などを総合的に考慮してどちらを選択するか判断することが大切です。
抗不安薬や睡眠薬について
目次
1.抗不安薬とは
ベンゾジアゼピン系抗不安薬といいます。ベンゾジアゼピンは中枢神経の神経物質の働きを抑制する物質を増強し、結果として脳の活動がスローダウンします。
過度な不安や緊張が和らぎ穏やかになる薬です。
薬としてはデパス(エチゾラム)、ソラナックス(アルプラゾラム)、リーゼ(クロチアゼパム)、ワイパックス(ロラゼパム)、セルシン(ジアゼパム)、メイラックス(ロフラゼブ酸エチル)などが有名です。
薬に副作用として依存性が問題になっています。体が慣れ徐々に効果を感じにくくなることがありますが、増量していくと依存性がより増すとされています。抗不安薬は一時的に使用する薬剤とされ、長期にわたって使用する場合には抗うつ薬(SSRI)への切り替えが必要です。
・デパス
精神的な緊張のみではなく身体的な緊張感を取るのに優れている薬剤です。そのため肩こりにも効果があります。一方で薬を服用して数分で身体的な脱力感を感じることができるため依存しやすい薬とされていること、脱力に伴い転倒のリスクが増すことから、漫然と使用するべきではありません。
・リーゼ
抗不安作用は弱く比較的安全であり、処方されることが多い薬剤です。
抗不安効果が強いです。持続時間は4時間くらいです。効果や作用時間などが丁度良く、よく処方される薬剤です。
非常に強い抗不安効果があります。しかも持続時間が長いため(約半日)、非常に強い眠気がきます。そのためソラナックスで効かないときに処方されます。
・セルシン
注射剤、坐薬などがありけいれんを抑える薬としてもよく使用されます。また胃カメラをする際の鎮静剤として使用されていることも多い薬剤です。依存性も強いため内服薬として定期的に使用することは稀です。
2.睡眠薬
不眠症は非常に患者さんが多い疾患です。成人の30%が不眠症を有しているとされ、5%程度が常に処方を受けていると言われています。「何時になったら電気を消して眠らないといけない」といった思いが不眠を一番悪化させると言われており、認知行動療法といった生活習慣の改善や考え方の改善が基本になります。それでも改善しないなら睡眠薬を使用します。
昔の睡眠薬は依存性が強くまた高用量で死に至るため危険とされました。その時の主流とされた睡眠薬はバルビツール系と呼ばれるもので、現在では睡眠薬としては殆ど使用されていません。
その後危険性のないベンゾジアゼピン系(抗不安薬と同じ)や、さらに危険性のない非ベンゾジアゼピン系睡眠薬というのが開発されました。現在使用されている薬は過量内服をしても死に至ることはないです。数百錠服用しないと致死量に至らないためその前に眠ってしまいます。
薬剤としてはマイスリー(ゾルピデム)、アモバン(ゾピクロン)、ルネスタ(エスゾピクロン)、レンドルミン(ブロチゾラム)、リスミー(リルマザホン)、ロヒプノール(フルニトラゼパム)が有名です。
〈睡眠導入剤〉
マイスリー、アモバン、ルネスタなどは超短時間型といわれ、2~3時間程度で効果が薄れます。いわゆる睡眠導入剤です。効果のある時間は半減期、つまり薬が半分に減量するのにかかる時間です。つまり、睡眠導入剤は効果を認めるのは(薬が半分以上体に残っている)2~3時間、そして体から完全に抜けるには6時間程度必要です。そのため睡眠導入剤を内服した場合、内服から6時間程度は頭があまり回っていない状態であると言えます。
〈短~中時間型睡眠薬〉
レンドルミンは短時間型で効果は6時間程度(体に残存するのは12時間程度)、サイレースは中時間型で効果12時間程度(体に残るのは24時間程度)です。サイレースはよく効きますが、体に薬が24時間程度残るため、常に薬が体内に残っている状態になります。
〈抗うつ薬〉
眠れないからと内服錠数を増やすことや、効果の長い薬に切り替えることは、常に睡眠薬が体に残存して頭を眠らせている状態になるので良くありません。
もしも睡眠薬の薬剤効果が悪い場合には薬を増量するのではなく、抗うつ薬(SSRI)を追加した方が安全で効果も高いです。たとえばデジレル(トラゾドン)、テトラミド(ミアンセリン)という眠気の強いSSRIやリフレックス(ミルタザピン)は高齢者でも安全に睡眠を引き起こすことができるとされています。漫然と睡眠薬を飲むよりもこれらの薬剤の方が安全に効きます。
とくに睡眠障害の中で中途覚醒(夜中に目が覚めて数時間眠れなくなる)を認めている場合には、その背景に抑うつ状態が潜んでいますので睡眠薬の漫然処方はただ危険なだけです。そのため抗うつ薬(SSRI)が主たる薬剤になります。
※新しい世代の睡眠薬
安全とされる睡眠薬が昨今発売になっています。ベルソムラ(スボレキサント)、ルネスタ(エスゾピクロン)、ロゼレム(ラメルテオン)などです。特にベルソムラやロゼレムは睡眠リズムを整える薬です。副作用が軽微であることがメリットですが、あまり効かないのですでに他の睡眠薬を服用している方を切り替えると眠れなくなることがあります。睡眠薬を飲んだことがない方、睡眠薬の副作用が怖いという方は試す価値があります。特に安全とされるロゼレムで睡眠状態が整うのであれば最も副作用なく長期に服用できます。ロゼレムは数週間かけて眠りの状態を整えていく薬なのでじっくり試す必要があります。
3.薬の致死量について
現在使われている安定剤、睡眠薬の過量摂取により死に至ることはほとんどありません。ただしフルニトラゼパム(商品名:サイレース)は致死性が高いので注意が必要です。海外では依存性の強さや致死性からフルニトラゼパムは医薬品として認可を受けていない国がありますので持ち込む際にも注意が必要です。フルニトラゼパムを使用した昏睡強姦は以前から報告されており、2015年に犯罪抑止のために薬剤が着色されています(青色になります)。一部のジェネリックは着色されていないなどの問題がまだあります。フルニトラゼパムは先発品の製品名としてロヒプノールという薬剤が以前にはありましたが販売中止となりました。強い催眠効果や依存性・致死性も問題で、犯罪に使用されることもあります。
フルニトラゼパム以外の内科で一般に処方される薬の場合死に至ることはほとんどありません。死に至ることはありませんが長期間眠ってしまうことで大きな問題になります。睡眠薬の過量摂取により長期間寝返りを打たずに寝続けてしまい、その結果筋肉へ血流障害を生じてしまい、四肢切断や背中の筋肉が壊死してしまいます。現在の薬は安全性を重視されています。主流となっている睡眠薬(マイスリーやリスミー、レンドルミンなど)は致死量150錠程度とされ、致死に至る前に睡眠に至り、結果として重度の障害を生みます。そのため安定剤、睡眠薬の過量摂取は避ける必要があります。
4.まとめ
〈処方の実際〉
入眠障害&中途覚醒→レクサプロ(抗うつ薬)+マイスリーか、リフレックスを処方しています。リフレックスは非常に眠りが良くなりますが、内服開始数日が非常に眠くなるため、仕事の影響などを相談してどちらかを処方しています。
不安障害→レクサプロ(抗うつ薬)+安定剤(ソラナックス)の頓用を処方しています。安定剤のみで不安を取っていくと副作用が大きくなりますので、ベース薬として抗うつ薬を使用します。
〈処方上の注意〉
安定剤や睡眠薬は過剰摂取を防ぐ観点から30日制限の処方制限が入ります。長期処方はできません。また複数の医療機関から睡眠薬を貰う方がいます。最近は薬局でのチェックやレセプトチェックにより、複数の医療機関を受診して薬を多くもらっている場合には把握されます。睡眠薬、抗不安薬の依存が社会問題になってきていますのでしっかり把握されます。
初心者必見!絶対に失敗しないパソコンの選び方とお得で安全な購入方法
目次
- パソコンの選び方で重要な2つのポイント
- デスクトップとノートパソコンのどちらを選ぶか
- 失敗しないパソコンのスペックの選び方
- 用途に合わせたノートパソコンの種類と選び方
- デスクトップパソコンの種類と選び方
- パソコンメーカーの選び方とおすすめ
- パソコンの最も正しい購入方法
- まとめ
1.パソコンの選び方で重要な2つのポイント
初心者、もしくは初めてパソコンを購入する際に選び方には以下2つの重要なポイントがあります。
・パソコンの用途
・パソコンのスペック
パソコン選びはどのような場面で使うかの「用途」と、何をしたいか・できるかの「スペック」によって最適なパソコンの選び方が変わってきます。この2つのポイントを理解していなければ、以下のようなパソコン選びでありがちな失敗をする可能性が高くなります。
・パソコンのスペックが低すぎて用途を満たせない
・店員の言いなりになって高いパソコンを買わされた
・高額な高性能パソコンを買ったけど使いこなせない
2.デスクトップとノートパソコンのどちらを選ぶか
2-1.ノートパソコンのメリット
・外出先など持ち運びができる
・コンパクトで場所を取らない
・省エネで電気代が安い
・初心者でもすぐに使える
2-2.デスクトップパソコンのメリット
・基本的に性能が高い
・カスタマイズや拡張性が高い
・ノートパソコンに比べて価格が安い
2-3.初心者はノートパソコンがおすすめ
デスクトップパソコンは確かに高いスペックを安価に購入できるためコストパフォーマンスは高いですが、機材を揃えたり配線の接続などがあるため、初心者にはハードルが高いといえます。
3.失敗しないパソコンのスペックの選び方
パソコンの選び方で重要な「スペック」ですが選ぶ際には必ず確認しなければいけない項目が以下の7つです。
1.CPU
2.メモリ
3.内部ストレージ
4.ディスプレイサイズ
5.インターフェース(端子)
6.officeアプリ
7.保証
3-1.CPU
CPUとはマウス・キーボードなどのデバイスやofficeなどのソフトウェアから受け取る指示や情報を処理するパーツのことでパソコンの頭脳とも呼ばれています。
単純にCPUの処理速度が速ければネットや操作もスムーズに行うことが可能です。
CPUはパソコンの中心的な役割を果たす必要不可欠なものであるため選び方を間違えるとパソコンの使い心地へ大きく影響を与えます。
CPUの選び方
初めてのパソコン選びや初心者の場合CPUのコア数は2~4程度のものを選ぶと快適にパソコンが利用できます。
CPUには主に以下の2つのメーカーが使用されています。
・AMD
以下では代表的な「Intel」を例に解説していきます。
Intelの代表的なシリーズである「core」のスペックでは「ⅰ」の次の数字が3<5<7<9といった順に大きくなるほど性能が良くなります。
「i3」でだいたい2コア程度ですが、コアの数字が大きくなればなるほど性能が上がるため、大きなコア数の場合は動画編集やゲームなど、重たい作業をメインに利用する場合におすすめです。
またパソコン選びではCPUの型番を見るだけでおおよその性能がわかります。
3-2.メモリ
パソコンのメモリはデータを一時的に記憶する部品のことで基本的に快適な操作を望む場合は「4GB」がおすすめです。
メモリが「4GB」あればofficeソフトを利用しながら音楽を聴くなどの同時にいくつかの作業を行ってもサクサク動きます。
例えば「8GB」以上が必要だと言えるのは以下のようなケースです。
・VRゲームをする
・動画編集を行う
・アプリ開発を行う
・Webブラウザを30以上大量に開く
ただしインターネット閲覧や資料作成程度の使用や普段使いであれば標準搭載の「4GB」でも十分です。初心者の場合は「4GB」もしくは「8GB」で問題ないと言えます。
3-3.内部ストレージ
ストレージとは動画や音楽といったデータを保存できる容量のことです。
前述した「メモリ」は同時処理などをする際に一時保存する容量であり、「ストレージ」はパソコンの中に永久に保存できる容量を指します。
メモリと表示が似ているので注意して確認するようにしましょう。
内部ストレージの種類は以下の2種類です。
・HDD(ハードディスクドライブ)
・SSD(ソリッドステートドライブ)
HDDは安価で大容量、SSDは高価で高速ダウンロードが可能という特徴があります。
内部ストレージの選び方
ストレージ容量の選び方は使用目的に合わせて選びましょう。
容量の目安は以下の通りです。
128GB
インターネット、動画の閲覧、文書作成などがメイン(初心者におすすめ)
256GB
アプリを色々インストールしたい場合
512GB~
写真・動画を多く保存、ゲームをインストールしたい場合
オンラインゲームや動画編集など、重たい作業をする予定がある場合は512GB以上で選ぶとよいですが、文書作成やインターネット閲覧などが目的の初心者は、標準搭載されている容量で十分です。
3-4.モニター(ディスプレイ)
パソコンのモニター、つまりディスプレイ(画面)では以下の点で選ぶようにしましょう。
・ディスプレイサイズ
・光沢(グレア)の有無
ディスプレイサイズの単位は「インチ」で、ノートパソコンではパソコン自体の大きさとして考える方がいいでしょう。
一般的なノートパソコンは13~15インチのものが多く、デスクトップパソコンは15インチ以上のものがほとんどです。
またパソコンのディスプレイには光沢ありの「グレア」と光沢なしの「ノングレア」があり、主に映像美を優先させるならグレアタイプがよいですが、光沢があると作業中に目が疲れやすく、動画視聴等がメインでない場合はノングレアタイプがおすすめです。
3-5.インターフェース(端子)
パソコンの選び方で意外に重視されるのがインターフェースです。
インターフェースとはパソコンの端子接続部分のことで以下のようなものがあります。
・USB(Type-A/Type-C)
・HDMI
・SDスロットル
・イヤホンジャック
・DVDドライブなど
自分が普段どのような用途でパソコンを使用するかで必要なインターフェースは異なってきます。
パソコン選びの際にはこうした外部接続の用途も把握しておくことも大切です。
3-6.Officeソフト
「Office」とは以下のようなツールを利用するためのソフトウェアです。
・Word(文書作成)
・Excel(表計算、データ管理)
・Power Point(プレゼンテーション資料)
Officeソフトをインストールしておくことで大学のレポートや年賀状作成など大半のことを行うことができます。
Officeソフトは初めからパソコンにインストールされている場合と、自分で後からインストールする場合があります。
基本的に初めからインストールされているパソコンの方が値段が高く、後からインストールする場合は、パソコンにもよりますがおよそ1~2万円程度かかります。
パソコンを選ぶ際はOfficeソフトが必要かどうかも考慮しておきましょう。
3-7.保証
保証とはパソコンに故障や不具合があった際に交換や修理対応をしてくれるものですが、購入するところによって保証内容や期間が異なります。
新品のパソコンや家電製品などには1年間のメーカー保証が付属していますが、家電量販店や販売店などで独自に長期保証を設けているところもあります。
基本的に長期保証はどこでも有料ですが、「家電量販店の公式オンラインサイト」であれば長期保証をお得に申し込めるのでおすすめです。
4.用途に合わせたノートパソコンの種類と選び方
主にノートパソコンは用途別に以下の4種類に分けられます。
・モバイルノートPC:外でもサクサク快適利用
・スタンダードノートPC:自宅利用に最適
・2in1タブレットPC:持ち運びに最適
・ゲーミングPC:ゲームや動画編集に最適
ノートパソコンは用途や環境に合わせて選ぶのがおすすめですが、迷う場合は以下を参考にしてみてください。
・文書作成やインターネットのみを利用する場合:スタンダード/モバイル
・外出先でもサクサク快適な操作がしたい場合:モバイル
基本的には初心者の場合はスタンダードノートパソコンか、モバイル用ノートパソコンを選ぶと失敗しないでしょう。
4-1.モバイルノートPC:外でもサクサク快適利用
パソコンの初購入、初心者の場合はモバイル用パソコンを選ぶと失敗しません。
モバイル用の多くは11~13インチ程度で持ち運びにも便利なパソコンです。
CPUなどのスペックが高いものが多く、カスタマイズなども可能なモデルも多いため使用目的に合わせたパソコンを選ぶことができます。
文書作成やインターネット閲覧がメインの場合はCPUはコア数3以下でも対応できますが、コア数3の製品でも低価格で購入できるのでおすすめです。
4-2.スタンダードノートPC:自宅利用に最適
携帯用ではなく自宅用に置いておくものとして最適なのが大画面のスタンダードノートパソコンです。
スタンダードノートパソコンは画面が比較的大きく、15~17インチほどのものがほとんどです。
スタンダードモデルは大画面で見やすくキーボードスペースにも余裕があるため、タイピングがしやすいなどのメリットがあります。
自宅利用がメインのパソコン初心者にはスタンダードノートパソコンがおすすめです。
4-3.2in1タブレットPC:持ち運びに最適
「2in1」とはキーボードが外せたり360度回転させてたたむことができるため、タブレットとしても利用できるパソコンのことです。
2in1タブレットは比較的コンパクトサイズのものが多く、外出先などに携帯してパソコンを利用する場合におすすめです。
4-4.ゲーミングPC:ゲームや動画編集に最適
パソコンでオンラインゲームなどを楽しみたい場合はゲーミングパソコンがおすすめです。
ゲーミングパソコンはゲームに必要なスペックに特化しているため、重いゲームでもサクサク楽しむことができます。
またゲーミングパソコンは動画処理のスペックも優れているため、動画編集などにも最適です。
ただし高性能ノートパソコンであるため、価格帯は10~20万円代がほとんどで少し高めなので注意しておきましょう。
5.デスクトップパソコンの種類と選び方
大画面で高スペック操作が可能なデスクトップパソコンですが、種類やメーカーも豊富なため、選び方には以下の3つがあります。
・性能で選ぶ
・サイズで選ぶ
・用途推奨モデルで選ぶ
5-1.デスクトップパソコンの種類
デスクトップパソコンは大きく分けると以下の3つに分類できます。
・タワー型
・スリム型
・一体型
タワー型
タワー型はモニター完全に別売りとなるパソコン本体のみで販売されているモデルです。
タワー型のデスクトップパソコンは上記3種類の中でも最も大きく重たいですが、スペックは他の非にならないほどダントツで高いのが特徴です。
主に3D動画編集やグラフィックゲームなどの高負荷作業向きですが、その操作性や処理速度は圧倒的と言えるでしょう。
また拡張性も高く自分好みにカスタマイズできるのもタワー型の特徴です。
スリム型
スリム型はタワー型をよりコンパクトにしたモデルで、省スペースでの高負荷作業が可能です。
スリム型のデスクトップパソコンはタワー型よりも省スペースでパワフルな性能を持ったコストパフォーマンスの高いモデルだといえます。
タワー型同様にモニターは別で揃える必要がありますが、あまり場所を取らないスリムな設計なので、デザイン性や置き場所を気にする場合にもおすすめです。
タワー型ほどの性能や拡張性はありませんが、ノートパソコンよりも高いスペックであるため、会社用としても法人向けに選ばれることも多いです。
一体型
一体型のデスクトップパソコンとはモニターやパソコン本体が一体となったコンパクトモデルを指します。
一体型はデスクトップパソコンの中でも、省スペースで収まるように配線などをスッキリとさせたモデルで、デザイン性やコンパクト性を求める場合におすすめです。
テレビ機能が付属していたりと利便性は高いですが、CPUやスペック的にはノートパソコンと同程度であることが多いため、ハイスペックはあまり期待できません。
ただし他のデスクトップパソコンのようにいろいろと機材を揃える必要がないため、初心者でも導入しやすいでしょう。
5-2.デスクトップパソコンを選ぶコツ
デスクトップパソコンを選ぶ際には、ノートパソコン同様に「用途」や「重視する要素」で選びましょう。
性能を重視するのであれば「タワー型」がよいですし、デザイン性や置き場所を考慮したいのであれば「スリム型」や「一体型」がおすすめです。
デスクトップパソコンは基本的に目的がある場合にしかおすすめできない中級者以上向けなので、初めてのパソコン購入などの場合はノートパソコンにしておけば失敗は少なくて済みます。
6.パソコンメーカーの選び方とおすすめ
パソコンには多くのメーカーが存在しますがそれぞれ強みが異なります。
そのため用途や自分のレベルに合わせてメーカーを選びましょう。
・パソコンの知識に自信が無い初心者の場合:国内メーカー
・ある程度知識がある場合:海外メーカー
6-1.パソコンの知識に自信が無い初心者の場合:国内メーカー
国内の大手メーカーはサポートが充実していて始めやすいように設計されているため、パソコン初心者にはおすすめです。
・NEC
・東芝
・富士通
特にNECでは購入後の使用相談から故障診断、修理受付までサポートしてくれるため、アフターサービスに優れています。
6-2.ある程度知識がある場合:海外メーカー
パソコンにある程度の知識があり、買い替えや2台目のパソコンを選びたいという場合は、海外大手メーカーがおすすめです。
海外メーカーのパソコンはサポートなどは国内メーカーに比べれば劣りますが、ほとんどのスペックもよく、国内メーカーよりも低価格で購入できます。
・HP
・DELL
海外メーカーのパソコンは低価格で高スペックのモデルが購入できるのでおすすめです。
6-3.Apple
Appleを選ぶ場合は基本ソフトであるOSが異なる点に注意しておきましょう。
海外メーカーの中でもAppleだけは例外で、OSもWindowsではないため操作に慣れるまでに時間がかかり、パソコンはいずれも高額です。
7.パソコンの最も正しい購入方法
長年安心して使い続けることのできるパソコンを最もお得に購入する方法は以下の通りです。
・家電量販店の公式オンラインサイトで購入する
なぜなら家電量販店のオンラインサイトは以下の5つの理由で膨大な選択肢の中から使用シーンに最適なパソコンを納得して選ぶことができるからです。
・家電量販店の実店舗よりも品揃えが圧倒的に多い
・大手通販やメーカー直営サイトよりも保証期間が2~4年長い
・ポイント還元を利用するとお得な料金で長期保証を申し込むことができる
・販売員の意見だけでなく実際のユーザーの口コミを参考として冷静に商品を選べる
・家電量販店の公式オンラインサイトなので商品の配送や問い合わせの対応がしっかりしている
8.まとめ
パソコンはスペックと用途の2つのポイントで選び、長期保証をお得に申し込める「家電量販店のオンラインサイト」で購入することをおすすめします。
ノートパソコンのおすすめの選び方は以下の通りです。
・外出時も快適に利用したい場合:モバイルノートPC
・自宅で利用したい場合:スタンダードノートPC
・持ち運びたい場合:2in1タブレットPC
・ゲームや動画編集をしたい場合:ゲーミングPC
パソコンメーカーのおすすめの選び方は以下の通りです。
・パソコン初心者の場合:国内大手メーカー
・パソコンについて知識がある場合:海外大手メーカー